暴虎の牙

暴虎の牙

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著者柚月裕子
発行日2020-03-27
出版社角川文庫
広島のマル暴刑事・大上章吾の前に現れた、最凶の敵。愚連隊「呉寅会」を率いる沖虎彦の暴走を、大上とその愛弟子である日岡は止められるのか? 著者の人気を決定づけた警察小説『孤狼の血』シリーズ、ついに完結!

虎の子(30代・男性)

「孤狼の血」の完結作にあたる集大成で、大上と因縁のある人物の息子である「虎」が恐れを知らぬ暴力性と振り切ったカリスマ性で地元のヤクザや警察を混沌に巻き込んでいく様子が非常に面白い。
単なる悪ガキという範疇を超えた、度胸と才覚、リーダーシップを備えた沖虎彦という人物を作り上げた柚月さんの創作力とそこに描かれた空虚さと無念は、物語をより一層面白く深みのあるものにしている。ぜひ読んでほしい名作です。

ゆづき(40代・男性)

広島が舞台のやくざのストーリー。ただ任侠ものっていう感じはあまりしないっていう印象でした。これが柚月さんの上手なテクニックなのかもしれません。状況がわかりやすく描かれていて、とても読みやすい。3部作の1つなので、全部読んでもらいたいとおすすめできる本です。

DJANGO(40代・男性)

マル暴刑事として「極道社会」にその名を轟かせる日岡に前に出演した最強の敵。日岡は刑事生命を賭けた壮絶な死闘を挑む・・
シリーズ当初こそ弱々しいイメージのあった日岡がすっかり大上なみに逞しくかつ強かになり頼もしさを覚えたが、それに比例するかのような”最強最悪な敵”が出現し強烈な読み応えが感じられた。

さえこ(30代・女性)

暴虎の牙で圧巻された内容としましては、暴力団となる組同士での構想を描いた作品で、物語の構成が非常にスムーズで、反社会勢力の実情がリアリティに描かれており、これを女性作家さんが書ききっていることは本当に素晴らしいと思えました。完結編相応しい作品であると思いました。

寿太郎(40代・男性)

シリーズ三部作の完結編。一部、二部の流れから物語をきちんと盛り上がるように描く作者の筆力に脱帽します。前作からの伏線も見事に回収しラストは悲しい結末でしたが読み応えのある作品です。この先も読みたくなるような魅力に溢れた物語でした。

LP
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